Atmos*note
メトロ8番線
作詩:坂溝 杏 | 作曲:Atmos*note



感覚は日常。
感覚は衛星的。

暗く湿った煉瓦色・叩き割られた表示盤
アベニュー8・地下ステエション

溜息。

うんざりする汽笛の音階。
メトロが着いて、ホームは蒸気に煙る。

薄荷煙草に火を付ける男娼。
死んだ様に眠り込むホームレス横目に、僕は乗り込んだ。

軋むシートに沈んで窓を仰げば、
流星みたいなオレンヂ色の光。

(瓦解してゆく背後から、闇は何処まで続くんだろう?)
(僕の夢って、何だったろうか?)

溜息。

感覚を殺す変化ない窓景は、静止画の様で確実に進んでゆく。

理想を影で食むだろうか?安楽漬けに騙すんだ!
微かな全身も麻痺させてく。

ハロー、絶望。

メトロがこのまま何処へ向かうかなど、知らない。
・・ううん、知る必要もないのですね。

ニヒリズム的思索の果てに在る恍惚感、
そんなものに酔えればいい。

リアリズムの死角に潜む絶望感。
それさえ越えれば、っていつもいつも・・

―――――また、溜息。